コロナでハンドソープの品薄状態が続いてますよね。私も買いに行っても売り切れていてここ数か月手に出来てませんので今回はハンドソープの手作りでの作り方などを見ていきたいと思います。
前回は液体石けん(ハンバーグ)作りに必要な計算方法をご紹介しました。正直コールドプロセス製法の石けん作りをしたことない方がいきなり液体(ハンドソープ)石けんの素づくりをするのは難しいかなと思いますが、手順自体は難しいものではありません。
ただし、今のご時世アルコール(エタノール)が手に入りずらくなっているのでエタノールさえ手に入ればこれを機会に手作り石鹸の世界に飛び込んでみてもいいかと思います!!
簡単に用意できる材料のレシピを今回は紹介していきます!
目次
- 1 ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:ハンドソープ(液体石けん)作りに必要なもの
- 2 ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:ハンドソープ(液体石けん)のレシピ①《オリーブオイル編》
- 3 ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:液体石けんのレシピ②《ココナッツオイル編》
- 4 ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!ハンドソープ作り方について
- 5 ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:ハンドソープ(液体石けん)を泡石鹸に!
- 6 ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:まとめ
ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:ハンドソープ(液体石けん)作りに必要なもの
ハンドソープ(液体石けん)ってそもそも何の材料からできているのでしょうか。ドラッグストアなどでいつもなら簡単に買えるはずの液体石けん(ハンドソープ)の売り切れがコロナウィルスの影響で続いています。そうするとマスクのように手作りしたらいいのでは!?と思う方もいらっしゃるかと思います。そんな時にふと・・・そういえばハンドソープ(液体石けん)の原料ってなんだろう?と思うようになってきますよね。
ハンドソープ(液体石けん)と聞いて合成洗剤(石油由来)を思い浮かべる方も多くいらっしゃると思います。
今回は石油由来の原料ではなく【ハンドソープ(液体石けん)無添加】の部類の原料をお伝えします。
《ハンドソープ(液体石けん)無添加》原料について
売られているパッケージを見るとカリ石ケン素地などと書かれているのを目にした事がありませんか?
そういった液体石けんは基本的には・・・
植物油脂(脂肪酸)・苛性カリ(水酸化カリウム)・精製水・無水エタノールのみです。
ちなみに液体石けん・無添加ではなくよく市販されているようなハンドソープには肌が弱い方だと皮膚炎などが酷くなってしまうような成分も含まれていたりもします。なので手があれるといった人が出てくるんです。成分表示にはよくわからない成分名が羅列されているのがほぼ合成洗剤の部類です。
ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:ハンドソープ(液体石けん)のレシピ①《オリーブオイル編》
材料
オリーブオイル 140g ココナッツオイル 60g
苛性カリ(水酸化カリウム)・精製水 ・ エタノール
苛性カリ計算方法
1つのオイルの量(g)×鹸化価÷1000=必要な苛性カリの量【小数点第1位を四捨五入】
【オリーブオイル】140g×191÷1000=26.7 【小数点第1位を四捨五入】
【ココナッツオイル】60g×258÷1000=15.4 【小数点第1位を四捨五入】
苛性カリの量は上記2つのオイルの値を足したて苛性カリ含有量で割った数値なので
今回は苛性カリ(水酸化カリウム)85%使用時の計算です!
27+15=42 苛性カリ合計は【42】g
42÷85=49.4 苛性カリ使用量は小数点を繰り上げて【50g】
前回の記事に詳しく書いてありますのでまだご覧になってない方はご覧くださいね!
→【苛性カリと苛性ソーダの違い】液体石鹸作り!アルカリ計算方法
精製水計算方法
上記使用オイルの半分50%
200×0.5=100g 必要な精製水量【100g】
エタノール計算方法
エタノールは前回の記事にも書いてますが、基本的には無水エタノールを使用ください!
今回はココナッツオイルが30%以下ですので以下のみのエタノールでOKです!
計算式①(ココナッツオイル30%以下で30%エタノール使用時)
オイル総量(g)×エタノール量30%(0.3を掛ける)=使用エタノール量
200g×0.3=60g 必要なエタノール量【60g】
となります!
ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:液体石けんのレシピ②《ココナッツオイル編》
材料
ココナッツオイル 160g オリーブオイル 20g スイートアーモンドオイル20g
苛性カリ(水酸化カリウム)・精製水 ・ エタノール
苛性カリ計算方法《苛性カリ85%使用時》
【ココナッツオイル】160g×258÷1000=41.2
【オリーブオイル】 20g×191÷1000=3.82
【スイートアーモンド】20g×194÷1000=3.88
41+4+4=49 苛性カリ合計量【49g】
49×0.85=57.6なので繰り上げて 苛性カリ必要量【58g】
精製水計算方法
オイル総量が【200g】なので・・・使用オイルの半分50%
200×0.5=100g 必要な精製水量【100g】
エタノール計算方法
今回はココナッツオイルの使用量が31%以上なのでエタノールの追加が必要なレシピです。
余り少ないと初めはやりにくいかもしれませんので基本のエタノールを30%使用
追加分は15%で計算します。
計算式(ココナッツオイル31%以上で追加15%エタノール使用時)
オイル総量(g)×エタノール量30%(0.3を掛ける)=使用エタノール量①
《追加分>
オイル総量(g)×エタノール量15%(0.15を掛ける)=使用エタノール量②
エタノール使用量① 200g×0.3=60g
エタノール使用量② 200g×0.15=30g
になります。エタノール使用量①と②は別々に計量します!
ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!ハンドソープ作り方について
ハンドソープ(液体石けん)の素 作り方(苛性カリ・エタノール使用)
さて早速作り方をみていきましょう!
①エタノールを計量する。追加分がある場合は2つ入れ物を用意して別々に計量する!揮発しないよう蓋をする。
②苛性カリは耐薬耐熱容器へそれとは別の容器に精製水を計量し、苛性カリ水溶液を作る。
③オイルは一つのボウルに計量し湯煎し【75度】へ。
④②の苛性カリ溶液は【65度前後】まで下げる。
⑤オイルと苛性カリ水溶液が上記の温度になったらボウルに苛性カリ水溶液を加えて混ぜる。
⑥再び湯煎し【85度】まで上げたら湯煎からおろす。
⑦湯煎からおろしたら①で計量した基本の30%分のエタノールを一気に加え、ヘラでかき混ぜ泡が出なくなるまでかき混ぜる。
この時シュワシュワと泡が発生しますので吹きこぼれないように気を付けながらヘラでかき混ぜます。ヘラでかき混ぜるのをやめると泡がいったんとまります。
⑧追加分があるときは⑦で泡が無くなったら2回目のエタノールを手早く加えてさらにヘラで混ぜる。
⑨透明になりとろとろとしてきたら保存容器へ移し保温を数日~1週間する。
保存は状態やオイルにより多少は変わりますが1~2年です。
1週間程度保温すればPHの測定は必要ありませんが、2~3日後に使用する場合は念のためPHの測定をお勧めします。また、クエン酸などを加えて中和してすぐに使用することも可能ですので急ぐ場合はクエン酸水などで中和した後にPH試験紙でPHをたしかめてください!
ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:ハンドソープ(液体石けん)を泡石鹸に!
上記でハンドソープ(液体石けん)の素ができました!
上記のまま使用することもできますが、ハンドソープ(液体石けん)にはなっていません。ハンドソープ(液体石けん)の素を作った状態ですので保温期間が終了したら希釈して使用していきます。
目安として希釈濃度をご紹介いたします。
希釈方法はボトルに液体石けんの素と精製水を入れて置いておきます。
溶けない場合は湯煎して温めると溶けやすいですよ!!
《ハンドソープ(液体石けん)》
1倍~2倍くらいが目安です。
50gの液体石けんの素に対し、50g~100gの精製水で希釈します。
《ハンドソープ(液体石けん)》泡石鹸タイプ・ボトルが詰まる時の対処法
泡タイプにする場合は通常のハンドソープタイプより希釈します。
50gの液体せっけんの素に対し150g~300gの精製水で薄めてみて様子を見てみましょう!
ボトルの出口が詰まるようでしたら希釈濃度が濃い可能性がありますので、もう少し水(精製水)で薄めて使用してください。
《ハンドソープ(液体石けん)》ボディーソープ
液体石けんの素 同量~3倍 でお好みの濃度で!
泡タイプの場合はハンドソープ同様にさらに薄めないと詰まります。
《ハンドソープ(液体石けん)》食器洗い など
食器洗いで使用する場合は、油汚れなどを落とす場合と通常の食器洗いでの希釈濃度が変わります。
油汚れの場合は:液体石けんの素と精製水をほぼ度量くらい
通常の食器洗い:液体石けんの素2倍くらいで調整しまう。
その他の用途は・・・シャンプー用(1.5~3倍)で調整
掃除での使用時は4倍前後で希釈して試します。
上記はそれぞれ目安ですので好きな濃度に希釈して使用しやすい濃度でご使用くださいね!
ハンドソープ品薄!ハンドソープ(手作り・無添加)作り方とレシピ!:まとめ
さて今回は液体石けんの原料は何かからはじまり、液体石けんのレシピと実際の計算の仕方を見てきました。
ちょっとややこしい計算もありますが、実際の数字を当てはめてある方がわかりやすかったのではないでしょうか?
そして上記のレシピはほんの一例です。使用してみてご自身の使いやすいようにレシピを少しずつ変えて作っていってみてくださいね!
今回も最後までご覧くださいましてありがとうございました。