さて、いよいよ手作り石鹸に使用するオイルの特徴をみてきたいと思います。
先日公開した手作り石けん作りで使用できるオイルの飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸についてでどのオイルが酸化しやすいとかしにくい、そして泡立ちやすいとかは見ていきましたね!
(まだの方はこちら→★★★)
目次
今回は手作り石けん作りで使用できるオイルの種類と特徴を簡単にまとめていきます!
手作り石けん《ベースオイルと機能性オイル》種類と特徴を一挙公開!!:ベースオイル【ア行】【カ行】
アボカドオイル《しっとりタイプ》
クスノキ科・果肉から低圧搾または高温圧搾
オレイン酸を始めビタミンA・B・D・E・レシチン・カロチノイドを含むオイル
【精製】(クリアタイプ)《ベビー向け・肌の弱い人向け》
【未精製】(緑色)《通常肌向け》
のタイプのオイルがあります。
未精製タイプの方が栄養分は残っているもの赤ちゃん向けのベビー石けんを作る際にはその栄養分が刺激を与えてしまう可能性もあるので《精製・クリア》を必ず使用します。
未精製タイプのアボカドオイルをメインで使用した石鹸は黄緑色の石けんが出来上がります!
オリーブオイル《しっとりタイプ》
モクセイ科・果肉から低温圧搾
オレイン酸・リノール酸・ビタミンA・D・E・プロテイン・ミネラルを含むオイル
【エキストラヴァージンオイル】
手作り石けん使用可能:香りが強いため好まない方も多い:トレースピュアよりさらに遅い
【ピュアオイル】手作り石けん向き 生成り色の石けん トレース数時間かかる
【ポマスオイル】石鹸作りにはお勧めしませんが、トレースは早く出ます
もともとオリーブオイルはトレースを出すのに時間のかかるオイルですが、エキストラヴァージンオイルはピュアオイルよりさらに時間を要するのが特徴です。
グレープシードオイル《さっぱりタイプ》
ブドウ科・種子から高温圧搾
リノール酸・ビタミンEを多く含む。
トリートメントオイルとして良く用いられ肌なじみのいいオイルですが、手作り石けんにおいてはメインのオイルと使用してしまうと酸化の早い石鹸になってしまいます。
配合の目安はオイル全体量の:10%まで調整します。
ゴマ油(セサミオイル)《さっぱりタイプ》
ゴマ科・種子 焙煎してない生のゴマから高温圧搾
手作り石けん作りにおいて使用するのは【太白ごま油】になります。
オレイン酸・リノール酸・ビタミンE・レシチン・プロテイン・ミネラルを含む。
リノール酸は比較的多いですが、不鹸化物(セザミン)(セサモール:フェノール系抗酸化剤)を含むため酸化安定性の良い油です。
ごま油を70%位含む石けんですと淡いピンク色の石けんが出来上がります。(余り少なすぎるとピンクは出ません)
こめ油(ライスブランオイル)《さっぱりタイプ》
米ぬか:圧搾法
オレイン酸・リノール酸・植物ステロールを含む。
米ぬか油も不鹸化物の多い油のためリノレン酸を多く含みますが酸化安定性に優れています。
不鹸化物:γーオリザノール、トコフェロール・トコトリエノール(トコフェロールの50倍の抗酸化力!)
こめ油をメインとする石けんを作るとトレースが出るまで20分足らずです!(70%以上配合時)
使用感は泡立ちが良いのも特徴ですが洗い流した後のさっぱり感がたまらないですよ!
手作り石けん《ベースオイルと機能性オイル》種類と特徴を一挙公開!!:ベースオイル【サ行】【タ行】
スイートアーモンドオイル《しっとりタイプ》
バラ科・種子から低温圧搾
オレイン酸・ビタミンA・B・E・プロテイン・ミネラル・グルコースが含まれる。
ベビー用石けんの配合としてもよく使用されるオイルの一つです。
スイートアーモンドオイルを70%位入れた石けんを作っていくとトレースがこめ油と同じくらい早く出ます。
ただしスイートアーモンドオイルをメインにした石けんでは溶け崩れがしやすくなるため
15%~30%の配合がお勧めです。
椿油(カメリアオイル)《しっとりタイプ》
椿科:種子から高温圧搾
オレイン酸をオリーブオイルより豊富に含むオイルで真っ白な石けんができるのが特徴です。
シャンプーバー用の石けん作りにおいてよく使用されますが酸化安定性もよく泡立ちもいいので顔や全身ようでの使用もおススメです。
ただしオイルが高価なのが難点です。化粧品グレードのオイルの方が高いので石鹸作りでは食品グレードのオイルで大丈夫です!
手作り石けん《ベースオイルと機能性オイル》種類と特徴を一挙公開!!:ベースオイル【ハ行】【マ行】
ハイオレックひまわり油
キク科:ひまわりの種子から圧搾
オレイン酸をメインにリノール酸・ビタミンA・D・E・ミネラルを含みます。
椿油に続いてオレイン酸が豊富なオイルで脂肪酸組成が似通っています。
髪にもよくヘアケア材などにも配合されていたりします。
椿油の代わりにシャンプーバーを作る際に配合するのもおススメです!
ひまし油(カスターオイル・キャスターオイル)《しっとりタイプ》
トウダイグサ科:ヒマ(唐胡麻・とうごま)の種子から圧搾
特徴成分のリシノール酸が90%近く締める為他のオイルと性質が異なる。
粘性があるのも特徴で食用としては用いられない。(下痢をするため)
主に化粧品の材料や医療機器・潤滑剤として用いられている。その他下剤にも使用されているようです。
石けん作りにおいてはメインオイルにすることはありませんが、水分を引き寄せる性質を持つため保湿力を上げるために10%くらい配合して作ります。(多くても20%)
ヘーゼルナッツオイル《しっとりタイプ》
カバノキ科:果実から低温圧搾
オレイン酸とパルミトレイン酸を多く含む。
パルミトレイン酸は人の皮脂にもともと含まれている成分のため肌なじみのよいオイルです。
配合の目安は:10%~20% またはスーパーファット
マカデミアナッツオイル《しっとりタイプ》
ヤマモガシ科:種子から高温圧搾
ヘーゼルナッツ油とマカデミアナッツ油の性質・成分が似ています。
ですので、オレイン酸・パルミトレイン酸を多く含みます。その他、ビタミンA・B・Eも含みます。
マカデミアナッツ油も【精製(化粧品グレードに多い)】と【未精製(食用グレードに多い)】があり《未精製》タイプのオイルですと淡いピンク色の石けんが出来上がります!
手作り石けん《ベースオイルと機能性オイル》種類と特徴を一挙公開!!:2つの機能性をもつオイル
ココナッツオイル《泡立ち》
ココナッツ:胚乳から採取
主成分:ラウリン酸、その他にミリスチン酸・カプリル酸・カプリン酸などが含まれる。
石けんに配合すると泡立ちを良くさせ硬さも加えてくれる。
配合量は20%~30%位が目安となります。
多く入れすぎると乾燥したり刺激を感じる方もいます。
代替えとしてパーム核油オイルがありココナッツオイルより使用感がマイルドなオイルです。
パーム油《硬さ》
パーム:果肉
パルミチン酸とオレイン酸をメインとするオイル
石けんに配合する目的は硬さを出す為です。ただし多く入れすぎるとぽろぽろと崩れてしまうので配合量は12%~30%です。
パーム油の代替えとしてココアバターやシアバターなどのバター類が使用できます。
手作り石けん《ベースオイルと機能性オイル》種類と特徴を一挙公開!!:まとめ
さて今回は手作り石けん作りにおいてよく使用するオイルの特徴をそれぞれまとめてみました。
上記の他にも使用できるオイルはありますが初めのうちに使用するのはおおよそ手に入りやすい上記に記載されているオイルだと思います。
スーパーファット向きのオイルなどをまとめた記事もまたアップしていきますので少々お待ちください!
今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました!